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2017年
8月
03日
木
お子さんだけでなく、お母さんやお父さんも要注意!
「みんな~」のウソと恐ろしさ
「ねえ、これ買って!みんな持ってるんだから!」
よく子どもが何かを買ってもらうために使う手です。
そして、こう言い返す方もいらっしゃるでしょう。
「みんなって誰?一人一人、名前を言ってみて」
私も、こう言って、子どもの話を具体的にしていったことが何度もあります。
これは、非常にいい手です。
先日、ネットでこんな記事を見かけました。
「子どもに偏見を持たせてしまう『大人の問題発言』」(ライフハッカー)
この記事によると、
「男の子は~」
「○○人は~」
という、一般化する表現が、子どもの心に否定的な影響を与える研究があるのだそうです。
お母さん方の中には、それを意識して、ポジティブな表現を心がけている方もいらっしゃるかもしれません。
たとえば、
「女の子は~」
「○○教徒は~」
の後に、ポジティブな表現をして、子どもが偏見を持たないように、見方を固定化しないように気を付けている方もいらっしゃるでしょう。
が、記事によると、述語を中立的なもの、ポジティブなものにしても、子どもは性別や国籍、宗教など、一般化されたグループによってどんな人かがわかる、ということを学んでしまうのだそうです。
この記事を読んで、ブログに書こうと思っていたところ、ちょうど、沖縄でパラソルセットのレンタル料金を中国人だけ10倍にするということをしていたことが記事になっていました。(中国人観光客は料金10倍 琉球新報)
これも、まさに「一般化」の恐怖です。
確かに、いくつか、きっと複数の中国人にパラソルを壊されたことはあるのでしょう。
が、「中国人観光客は」というのは、間違った一般化です。
このような表現に子どもが触れることは、中国人への印象を悪くするだけでなく、国籍だけで人柄や傾向を判断できると子どもが考える習慣につながるのが問題なのです。
さて、ライフハッカーの記事によると、このような一般化への対処法は、今日の私のブログで冒頭に紹介したテクニックが有効だそうです。
つまり、
「みんなって誰?」攻撃です。
「みんながボクを責めるんだよ」
「そう…で、それって誰なの?」
この質問は、一般化を防ぎ、子どもの思考を具体化していく効果があります。
ぜひ、落ち着いて、
「それって誰?」
と、聞いてみてください。
そして、何より、まずは自分自身が、過剰な一般化に逃げ込んでいないか、意識したいものです。
「もう、まったく、みんな、授業中、うるさいんだよ!」
と、かつての私は一般化していたものです。
授業のつまらなさを子どものせいにする、という観点ではなく、本当に子どもがみんなうるさいのか、と、ある時、黙って教室を見渡してみたことがあります。
そこで、衝撃的なことに気づいたのです。
確かに、隣の子と話している人はいました。
挙手せずに、発言している子もいました。
が、どういう状況にせよ、声を出していた子は、数人にすぎませんでした。
それに、隣の子と話していた子だって、遊びの相談ではなかったのです。
また、勝手に発言していた子も、私の話に沿って、つい言ってしまっただけなのです。
「そうか…みんなって、みんなじゃなかったんだ!」
まあ、私の方を見ていて、黙っている子が、次の休み時間のことを考えている可能性は大いにありましたが、
「みんながうるさい」
というのは、明らかに間違っていました。
「みんな~」
この3文字から始まる話は、要注意です。
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