表があれば裏がある。
長所と短所は、どっちから見たかだけの違い。
今年度の私は、放課後の預かりを担当していて、スタッフは大学生が多いのですが、その一人が急に休みたいと言ってきました。
聞くと、突然、必修の就職セミナーが入ったとのこと。
それは、仕方ないですね。
詳しく聞いていくと、やはり、自己分析の仕方とか、先輩の経験談とか、まずはその辺りの話のようです。
「あなたの長所は何ですか?」
「あなたの短所は何ですか?」
まぁ、こういう端的な質問はないかもしれませんが、長所や短所は、その場に応じて変わるものなので、どういう場や状況なのか、という前提条件が必要です。
私のセミナーでは、お子さんの気になるところ、まぁ、ハッキリ言えば短所を、どうにか長所にしようと、参加者みんなで考えることをしていました。
この回答は、なかなかおもしろい。
ある女の子のお母さんは、全てに慎重で、ハッキリ言ってトロいのがイライラするとおっしゃいました。
その時、みんな、共通に出たのが、
「おしとやかで羨ましいわ〜」
という声でした。
その声を聞き、お母さんは、
「いや〜そんな見方はしたことがありませんでした」
とおっしゃっていました。
短所は長所にもなるのです。
そもそも、良いとか悪いとか、その発想が幅を狭め、責任論になっていくのです。
責任論になると、隠したり、言い訳がましくなったり、虚勢をはったりすることになります。
のびのびとした自然体こそ、お子さんの力を発揮するし、そんな姿を見て、お母さんも安心できるのだと思います。
でも、より正確に言うと、お母さんがのびのびと自然体でいるからこそ、お子さんも安心できるのです。
私も、毎日、自分の短所にウジウジします。
はぁ、また通販サイトを見てしまった…
はぁ、また怒鳴ってしまった…
はぁ、また塩をかけ過ぎた…
大したことではないけれど、そうやって、やっぱり私はダメなんだ、と再確認しているのです。
その心のクセが、幅を狭めるのです。
いやぁ、通販サイトを見たけど、本当に欲しいものを徹底的に調査するなんて、素晴らしい!
いやぁ、危ないことを事前に見つけて、しっかり止められたなんて、素晴らしい!
いやぁ、これから汗をかく時期に、キチンと塩分を取ったなんて、素晴らしい!
まずは、自分が自分の短所に逃げて言い訳をしないように練習します。
長所や短所…
良いところ、悪いところ…
そういう見方を手放し、「今」を認めていくことで、心は軽くなるのです。