私のセミナーで、一番、お母さん達の顔が輝いた瞬間は…
失敗談を語り合った時。
正しい子育て…
子どもを動かすコミュニケーション…
そりゃ、いろいろあるけれど、本当は自分がどうしたいか、一番、自分がわかっている。
ホッと気持ちが緩んで、やる気になれるのは、失敗したり、悩んだりしているのは、他の人も一緒だ(ともすると、私の方がマシ…)と気づいた時。
私は、一時期、セミナーやワークショップを頻繁に開いていました。
私なりに、いろいろ工夫して、勉強して、あれを伝えようか、いや、こっちにしようか、などと考えて準備したものです。
そして、セミナー後のアンケートを見て、一喜一憂したのですが、冷静に考えた時、お母さん方の表情が一番、輝いていたのは、セミナーの前半でやっていた失敗談を語り合う時間でした。
その時間の約束は、どんな失敗でも(犯罪は除く…)、聞いている人は、「あるある〜」と笑うことでしたから、こんなこと言っていいの…という不安も、次第に吹き飛び、ここには書けないような失敗談も、数々、耳にしました。
この失敗談タイムは、そんなに長い時間ではありませんでしたが、時には、もっと言いたい!などという声もあり、失敗を語ること、しかも、共有することの価値を感じました。
思えば、私が子どもたちに何かを伝える時、特に教科書に載っているようなことを教えるのではなく、友達関係のことや勉強、学校生活への関わり方などを伝えようかと思う時は、成功体験よりも、失敗談の方が、クラスの雰囲気が良くなるのですね。
私の勤める学校では、1年生の初めの初めに、学校は、たくさん間違えるところだよ、間違えていいんだよ、と伝えるのですが、それでも、なかなか間違えたくない!と思うのも理解できます。
先生も間違える。
そして、それを明るく乗り越えた。
その等身大の自分を自然に出しているから、この先生の前では、間違えてもいいんだな、と思ってもらえるのです。
私が、全ての子どもにとって、そんな存在では、もちろんありませんが、そうありたいといつも思っています。
失敗は成功のもと…
いや、失敗は誰かと仲良くなれるもとであり、結局、自分のやる気のもとなのです。
ママ友関係に悩んだら、この人と、お互いの失敗談を笑いあえるかどうか、考えてみてください。
マウンティングもいいですが、誰か一人でも、失敗談を笑いあえるママ友がいるなら、とても幸せなことですね。