会話は、事実を端的に伝えるだけでもいい。
不確かな話が一人歩きして、疑心暗鬼がトラブルのタネ。
必要なことを、キチンと伝えることが、子どもの心にしっかりしたベースを作る。
先日、午前に勤め先の学校から携帯に電話がかかってきました。
「10時半からの打ち合わせ、わかってますか?」
時間は10時20分!
無理ですよね。
慌てふためいて、平謝りの私でしたが、思えば、そんな話は聞いていませんでした。
とはいえ、私がメモをし忘れた可能性も大いにあり、責める気にもなりません。素直に謝りました。
ところが、電話を切って、一息つくと、もしかして、私にいて欲しくなかったのか?
と、妙なスネ夫根性が湧き上がってきました。
私も、心の根っこには、どうせ星人が住み着いていますから、心が揺れると、その隙をぬって、どうせ星人が出てこようとします。
結局、この手の話は、ほとんどの場合、関係者のウッカリであって、お互いに謝って、笑えば終わることなのです。
けれど、何かの拍子に、疑心暗鬼が生じると、しばらく経って、トラブルが噴出します。
会話は、よりよいコミュニケーションに不可欠ですが、コミュ障とか、雑談力とかいう言葉もあるぐらい、会話に自信のない人も多いようです。
口から生まれた私でさえ、本当は人付き合いが得意ではありません。苦手意識の裏返しがおしゃべりに出ているだけなのです。
ここに問題の核心が一つあります。
よい会話は、相手を喜ばせたり、楽しませたりすることではないのです。芸人さん、エンターテイナーになる必要はありません。
具体的に、必要なことを、キチンと伝えることが会話では、最も重要なのです。
口下手なら、紙に書いたっていいのです。
大切なことが、相手に伝われば、オーケーです。
必要なことが相手に伝わらないことは、疑心暗鬼を生みます。
それが積もると、どうせ星人が心の中から顔を出します。
そして、どうせ星人同士が集まって、ウワサ話に花が咲きます。
こうなると、関係性を直すのは、なかなか大変です。
何かを伝えても、
「どうせ〜ということでしょ、ホントは…」
と、どうせ星人が邪魔をしますから。
でも、淡々と、必要なことを伝えていく。
どうせ星人の空想は、ないと伝えていく。
それを続ければ、落ち着いた状態に戻すことも、可能です。
会話で、一番、大切なことは、必要なことを、キチンと伝えることができたか、ということです。
そして、会話は一発勝負ではありまさん。
伝えきれていなければ、また、伝えればいいというだけのことです。