友達とうまくやっていくのに、一番効果的なのは、拒否されることを認めること。
子ども達と過ごしてきて思うのは、トラブルになりやすい子は、しつこいということです。
やめてよ、と言われて、うん、とやめることはありません。
逆に、し続けます。
せめて、三回、やめてよと言われたら、やめなくてはいけませんね。
ところが、それができないから、友達ともめます。
そういう子どもを見ていて、思ったのは…
怒られることもある。
嫌だと言われることもある。
断られることもある。
そんな、当たり前のことが受け入れられないんだな…ということです。
周囲から見れば、それはワガママ、自分勝手ですが、本人にしてみれば、自分への攻撃に思えてしまうのですね。
あるいは、そんな自分は恥ずかしい、ダメだという感覚かもしれません。
怒られたり、嫌だと言われたり、断られたりしたら、ネガティヴな気持ちになります。
それが受け入れられない。
逆にいうと、それだけ、自分をわかってほしい、受け入れてほしいわけです。
そして、スゴイと言ってほしいので、どうしても言葉や態度が、自慢気であったり、他人を貶めるようであったりもします。
そういうことに、子どもは敏感なので、トラブルになるのです。
ということは、お子さんがネガティヴな気持ちになっている時、それを認めることが大切です。
家庭と違い、学校のような子どもの集団の場では、どんなに準備をしたって、ご機嫌取りを教えたって、否定されたり、バカにされたり、無視されたり(意図的な否かは別として)することもあるのです。
ということは、そこで、悲しい気持ちになるのは当然です。
私自身、今だって、否定されて、批判されて、悲しくなっているのです。
でも…
「そんなもの」
なのです!
もちろん、嫌です。
けど、仕方ない。
最近も、しつこく友達に絡んでは、嫌がられ、すると、余計に絡んでトラブルを大きくしている子と話しました。
「やめてと言われたら、やめなよ」
と言いましたが、それでやめるなら、トラブルになんて、なりません。
そのうち、別の大人に叱られて、
「や〜だよ〜」
と言っていました。
そこで、私は言いました。
「友達に嫌がられたり、先生に叱られたりしたら、嫌な気持ちになるでしょ。それは当然だよね。私だってそうなんだから。まず、ムカッときた言葉を何とか、ゴックンしてごらん」
すると、その子は、
「どうやってゴックンするの?」
と言いました。
「そりゃ、ゴックンだよ」
と、ハデにノドを鳴らして飲むマネをしました。
もちろん、そんな会話で、その子のしつこさが無くなる訳がありません。
が、単なる否定や指導よりは、コミュニケーションにはなりました。
これを積み重ねることが大切です。
手間がかかりますね。
しかも、相手がいることですから、時にはケンカにものります…
拒否られて、ディスられて、シカトされて…
それでも、その子には存在価値があるのです。
生きてりゃ、それは、否定されたり、批判されたり、気づかれない時があったりして、当然ですよね。