気になるアイツはカッコいい。
まったく、ハラが立つ!
でも、アイツはこっちのことを何とも思っていない…
お子さんが、誰かのことを嫌いになっていたり、腹を立てていたりすることがあったとしても、全く不思議ではありません。
よしよし!
もっと嫌いになれ!
あんな奴は最低だ!
と、あおる必要はありませんが、その気持ちは十分に受け止めてあげたいものです。
ところが、そんな嫌なアイツ、気に入らないアイツは、あなたのお子さんのことを何とも思っていないことがあります。
冷静に考えると、滑稽にさえ思えるかもしれませんが、お子さんとしては真剣です。
アイツのせいで自分はこんなに苦しんでいるのに、アイツは何も気にせずにヘラヘラ、キラキラしているように思えてしまうかもしれません。
お子さんは、アイツのどこが嫌なのでしょうか…
どんな時に怒りを感じるのでしょうか…
ぜひ、詳しく聞いてみてください。
きっと、ここが嫌いなんだろう、と予断を持たずに、細かく聞いてみると、意外なポイントに気づくことがあります。
あるクラスで、ある男の子から話を聞いていた時のことです。
その子は、異学年の、とある女の子について不満を持っていたのでした。
彼の言い分は、
「バカにされた」
ということだったのですが、女の子の話を聞いてみると、
「え?」
と、まさに青天の霹靂という様子でした。
方面が同じ、ということで朝、電車で会うことが多かったらしいのですが、その日の朝の会話で、彼からすると、バカにされた、と感じる出来事があったようなのです。
女の子は、全くそんなつもりはなかったらしく、彼の気持ちを伝えて、
「そんなつもりはなかったけれど、ごめんなさい」
という話になり、一区切りつきました。
彼が気にしたこと、それは、
「〜ちゃん」
と言われたこと。
それが、どうしてもバカにされた、と感じたようです。
もしかしたら、女の子には、確かにからかう気持ちもあったのかもしれません。
ただ、そんなに怒るとは思っていなかったようです。
私も含めて、え?こんなことが?と思わず、言ってしまうような心の地雷を持っていることがあると思います。
誰かともめている時は、思いもよらないことにお子さんがこだわっていたんだ、と気づくチャンスでもあるのです。