つい、言い返してしまうのは、意固地で、意地っ張りだから!
でも、それ以上に、繊細で、打たれ弱いという見方をすることが大切。
クラスでは、こんなことがよくあります。
本棚の本は、1回に1冊だけ取って、読んだら戻して、また新しい本を1冊取りましょう、というようなルールがあるとします。
でも、
「あ、これもいいし、うーん…あれもいい…」
と、2冊、3冊、手に取ってしまう子がいる。
それを見た子が、
「ダメなんだよ!」
と声をかける。
すると、言われた子が、
「うるさいなぁ、いいんだよ」
と、言い返す。
どうでしょう?
ありそうだと思いませんか?
失敗を指摘されるのは、確かに、ちょっと嫌なものですが、そういう返答ばかりしていては、友人関係には大いに影響が出てくると思います。
言い返したくもなりますが、
「わかった~」
と、軽く受け止めるように励ましたいものです。
とはいえ、これは、なかなか心のハードルが高いことです。
お子さんが、つい言い返してしまうタイプだな、と感じるなら、
「もう、わがままな子なんだから…」
ではなく、
「一つ一つの言葉を重く受け止めてしまう、繊細な子だな…」
と、考えてみることが、小さいけれど、とても意味のあるスタートです。
言い返さずにはいられない、というのは、意固地、意地っ張りではあるのでしょう。
その奥にある気持ちも考えてみます。
そこには、自信のなさ、感受性の強さがあると私には感じられます。
言い返してしまう自分のことを、自分で責めていることも多いのです。
「あのね、いくらあなたに言い分があっても、言い返してばかりでは、友達に嫌われちゃうわよ!」
確かにそうです。
でも、どうしても、言い返してしまうというのなら、
「そんなに言われたくないよね。あなたにはどんな言い分があるの?」
と、一回、受け止めてみることをお勧めします。
それだけでも、子どもは安心することができます。
ぜひ、試してみてください。