困っているお子さんをどう助けるか。
相手のお宅に怒鳴り込むだけが能じゃない。
そんなことより、お子さんの気持ちをできる限り引き出すことがいい。
それは、お母さんだからこそできる、お子さんの心をたくましくするヒント。
明日から2学期という方も多いでしょう。
長い2学期は行事も多く、まさに実りの秋。
素晴らしい時間になると思います。
とはいえ、都合のいい実りばかりではありません。
長い目で見れば、とても意味のあることだとしても、目の前では、辛いトラブルに巻き込まれることだってあると思います。
そんな時、お母さんとしては心配のあまり、どうしていいか、わからなくなってしまうこともあるでしょう。
身に覚えのないことで、悪口を言われたり、関係が悪くなったり、など、腹が立って、つい相手のお宅に怒鳴り込みたくなることだってあるかもしれません。
時には、そういうこともいいと思いますが、多くの場合、そのようなやり方は、トラブルを大きくしたり、余計に目に見えなくしたりすることになります。
ということで、私が一番、お勧めしたいのは、お子さんの気持ちをできる限り引き出すことです。
男の子のお母さんなど、お子さんがうまく言えなくて、歯がゆかったり、イライラしたりすることも多いと思いますが、それでも辛抱強く、気持ちを引き出すことはとても大切です。
そして、
「きっと、こうだ」
「こうに違いない」
といった、誘導尋問ではなく、
「ほう!こんな気持ちだったのか」
「へえ、こんな見方ができるようになっていたのか」
と、新しい発見をするつもりで、話を聞くといいでしょう。
私自身、教室で、何十回、何百回と、トラブルにまつわる話を聞いてきました。
初めのうちは、なんとか解決しようと肩に力が入っていました。ですから、子どもも本音をきっと言わなかったと思います。
が、次第に、今まで思いもしなかった気持ちや状況を発見できる楽しさにハマってしまい(?)、子どもの話を聞くことが楽しみになってしまいました。
トラブルに巻き込まれている子、本人の辛さや大変さは、言うまでもありません。
とはいえ、相手のあることですから、話し合いだけで解決するなんて、なかなかありません。
ところが、お子さんが自分の気持ちを受け止めてもらえた、と納得できれば、自然と気にならなくなることも多いのです。
この会話に費やした時間は、忙しいお母さんにとって、惜しいと思われるかもしれませんが、長い目で見れば、お子さんの心をたくましくする、素晴らしいものなのです。