可愛い子には旅をさせよ。
ありきたりだけど、やっぱり、親元を離れて集団生活を送ることは、子どもを一段、成長させる。
私の勤める学校には、臨海学校があります。
2年生から6年生までが、約1週間、海の生活をします。
最近は、事故を恐れて、海の行事を取りやめる学校も多いようですが、私の勤める学校では、何とか続けよう、としています。
さて、2年生は初めての臨海学校です。
初日、お見送りに来たお母さん方は、涙を流すことがいつもの光景になっています。
私が子どもの頃もそうでしたから、今も昔も、同じですね。
長かった1週間を終え、帰京した子ども達。
日に焼けて、黒くなったこともありますが、妙に大きくなったような気がする、と多くのお母さんがおっしゃいます。
1週間もの集団生活は、本当に大変です。
起きる時間、食事、自由時間、水泳、すべて集団生活ですから、勝手なことはできません。
みんながいるからできるし、みんながいるから面倒です。
そんな生活が、お子さんに自信をつけるのだと思います。
すると、1週間ぶりに現れた我が子が、大きくなったように見えるのでしょう。
臨海学校では、わがままを言わずに、集団生活に合わせていたというのに、家に戻ってきた瞬間から、ダラダラしたり、甘えたりするかもしれません。
それも必要なことです。
家でも集団生活の緊張感を要求されていては、心が休まりません。
メリハリが大事ですね。
短期間とはいえ、お子さんを手放すのは、心配なことも多いでしょう。
が、それなりに、得るものも大きいようです。
ただし、どうしても心配なら、無理をする必要もありません。
旅ばかりが能ではありません。
お子さんの世界を広げ、心を深める方法は、いろいろあります。