生まれたばかりの赤ちゃんが歩けないからと言って、嘆いたり、腹を立てたりする方はいません。
が、我が子の作文が拙い、と言って、二年生のお子さんを責める方はいらっしゃるかもしれません。
レディネスという言葉があります。
レディースではありません。
「レディネス」です。
レディ=準備
ということから、レディネスとは、準備性、準備が整っている状態を意味します。
これは、正しい英語ではないかもしれません。
私の勤める学校では、その子が何かを獲得したり、能力が伸びたりする時期が来ているかどうかを考えることを大切にしています。
その時に、レディネスが来ているかどうか、という言い方をするのです。
「旬」かどうか、と言ってもいいですね。
いや、レディネスを「旬」などと、軽い言葉で言い換えてしまうのは、危険かもしれません。
レディネスが来ていないことを要求するのは、子どもの自尊心をひどく傷つけてしまうかもしれないからです。
しかも、レディネスが来るのは、みんな一斉ではありません。人によって、早い遅いがあります。
これは、具体的に時期が早いか遅いか、ということであって、良い悪いという評価の話ではありません。
でも、早い方がよくて、遅い方が劣っている…
と、どうしても思いがちです。
すると、他の子ができていることができないことは、「劣っている」ことになってしまいます。
「あの子ができているのに、どうしてウチの子はできないの!?」
と、イライラや不安が、心の中に湧き上がってきたなら、
「この子にレディネスは来ていないのかもしれない」
と考えてみる。
そのことは、お母さんの心のゆとりを作ることになるかもしれません。