誰かに腹を立てているお子さんへの関わり方。
相手と同じことをガマンし過ぎていないかを考える。
ボク(ワタシ)は、こんなにガマンしているのに、なんでアイツはいいんだ!と思っていないか…
腹を立て始めると、腹の立つことで溢れていませんか?
カフェの店員さんの挨拶がいい加減だったことやら、電車の中でヘッドホンから音の漏れている若者の態度がふてぶてしいやら、自分の話を真剣に聞かない子どもへのイライラやら、まさに溢れている!
私も、もちろん、そんなイライラ癖があったし、今でも、たまにあります。
そんな自分の気持ちを深堀りしていくと…
もしかして!
なんと、恥ずかしいことに!
実は、自分も、そんなことがしたかったのではないかと、思うようになりました。
先日、卒業生が遊びに来ました。
彼の通う高校は、校則が厳しいそう。
学校の行き帰りにコンビニに寄るのも禁止で、ちょっと飲み物を買うのも、駅の自動販売機にしていたと言います。
とはいえ、私もそうでしたが、実際に先生が、四六時中、見張っている訳でもなく、タイミングを見て、コンビニに寄って、パンやら飲み物やらを買うものですよね。(そんなことさえできない、監視の厳しい学校もあると思います…)
でも、マジメな彼は、最近、付属の中学生が、コンビニに寄っている、と憤慨して、先生に言ったと言います。
校則がそうなっている以上、それでいいと思います。
が、中学生や高校生という年齢や段階を考えると、男の子でもありますし、先生の目を盗んでコンビニで、パンやら飲み物やらを買うぐらい、まぁ、いいかなと私は思ってしまいました。
もちろん、ちょっとした「いいか」が、大きな問題を生むというのも確かです。
ですから、ルールはルールとして、守ることの大切さもわかっているつもりです。
でも、私には彼の言葉の中に、
「自分はこんなに守っているのに、アイツらは中学生のくせに、何なんだ!」
という感情が感じられ、そのことが、気にかかりました。
こういう感情を内に溜め込むと、何かの時に爆発するのが気がかりです。
校則云々よりも、心に溜めごとをしていることの方が私には関心があります。
もちろん、誰だって、本当はしたいのに、ガマンしているということが多少は、あるでしょう。
溜めごとのない心なんてないと思います。
が、まず、自分がそれを気づいておくこと。
そして、まぁ、グレーもあるか、と少し心の幅を広げてもいいと認めること。
という2つの心の持ち方をしておくことで、怒りや不満、特に激しい感情の爆発は、減らすことができるのではないかと、思います。
マジメで、頑張る子
ということが大事であることは間違いないのに、そこにはセットで、ムリをするという課題も生じる…
難しいです。
ですから、私はクラスで、いわゆる普通の子、問題を起こさない子のことが、いつも気がかりでした。
頑張りすぎていないか、私がいい子を要求し過ぎていないか、気にかけていました。
さて、先ほどの卒業生の彼の話に戻ります。
私は彼に、
「実は私も、先生の目を盗んで、コンビニに行っていたよ」
と、話しました。
すると、彼は、
「へぇ〜先生でも、そうなんですね」
と言っていました。
私は、彼を幻滅させてしまったかもしれません。
もちろん、そんなことは、わかっていて、私は自分の話をしたのです。
私の言葉が、彼の心の幅を少し、数mm?広げることになったら、うれしいな、と思います。
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