子どもを(人を?)ほめてはいけない理由 〜その2〜
ほめると見せかけて、実は誘導であることがあるから。
ほめる…
いいことのようで、よくないという側面があり、もちろん、叱ってばかりでは、やる気も出ない。難しいテーマだと思います。
私は、この「ほめる」ということについて、昨日の大先輩からの言葉をきっかけに、先輩や同僚と、たくさん話してきました。
私の勤める学校は、とても小さい学校ですが、私が初任の頃は、1学年1学級しかなく、当然、先生の数も少なくて、年の近い先輩も、少なかったわけですが、そういう近しい先生からも、
「青木先生、ほめるって難しいよね」
と、クラスでの出来事を聞かせていただきました。
その内容は、ほめることで、子どもを誘導してしまうということでした。
ほめてもらえることで、やる気が出る、認めてもらえてうれしい、
というのは、自然の心理だと思います。
が、「ほめる」ということをエサにして、こちらの都合のいい状況に、子どもを(人を)誘導しようとすることになりやすい、ということを念頭に置いておきたいものです。
もちろん、それは、多くのお母さん方も、わかっていらっしゃることだと思います。
できなかったことができるようになった!
「すごい!よくできたね!」
これは自然です。
でも、
大人にとってできてくれると都合のいいことがなかなかできない。
早くできるようになってほしい…
「ほら、できるよ。できるよ。あ〜できたね〜さ、じゃ、今度はこれいこう!」
これは誘導です。
まぁ、ここまであからさまな誘導は、自覚しての誘導でしょうから、いいと思いますが、自然に認めているつもりでも、子どもの方は、無意識にその方向で行かなきゃ!と受け止めてしまうこともあります。
このテーマは、考えることが大切なのかもしれません。
誘導の全くない子育てなどありえませんし、誘導ばかりしていては、子どもの自己肯定力を抑えつけることにもなるでしょう。
「正解」を求めるのではなく、現に今、子どもたちが教室なり、ご家庭なり、友達との関係においてなりで、起きていることを正面から受け止めつつ、考えていきたいな、と思います。