「こうあってほしい」
「こうなるはず」
という期待、固執をどこまで手放せるか。
3か月に1回ぐらい、手放してしまえば、ステップアップのきっかけになる。
固執や執着が、悩みの素だとよく言います。
だから、それらを手放すことができれば、心は幸せ、と言いますが、そんなことができれば、苦労はしません。
自分自身のことなら、まだそう思えたとしても、大切なお子さんの成長を考えると、期待を手放してしまったら、それはまた、問題が生じてしまうでしょう。
この子なら、これぐらいはできる…
そう、私が思っても、時間が思ったよりもかかるかもしれません。
実は、私が期待した特性は、その子のらしさが活きる部分ではないかもしれません。
でも、ちょっとうまくいかないからといって、すぐに手放してしまったのでは、成長のステップを上がることができません。
このあたりのバランスは、とても難しい。
いつも、そう感じます。
まして、親子の間のことです。
そう簡単なことではないと思います。
いろいろな感情が入ってしまい、考えあぐねてしまうことも多いのではないでしょうか。
ということは、まず、そもそものベースとして、期待や固執を手放すことはムリということなのだと思います。
ですから、イライラしたり、悲しくなったりするのは、当然のことなのでしょう。
が、ふと気付いた時、イライラしたり、悲しかったりすることを整理して、
「うーん。少し、期待をし過ぎて、苦しめてしまったかな?」
と考えてみると、どうも、ちょうどいいガス抜きになるのではないか、という気がします。
私の勤める学校では、年に二回、個人面談をおこなっていて、20分程度ではありますが、お話をうかがっています。さらに、いつでも、希望があれば、面談をしています。
そんな時、私から、
「もっと期待を手放してください」
とお願いするのではなく、丹念にお話をうかがっていくと、ある時、
「私が、期待しすぎてるんですよね…」
と、ボソッと話してくださることがあります。
その気づきがあったら、すぐにトラブルはおしまい、というわけではありませんが、きっと次のステージに上がるきっかけになるのだろうな、と思います。
ですから、毎日、毎日、イライラして、悲しくなって、嬉しくなって、というのは当然だけど、3か月に1回ぐらい、手放す機会を作るのは、進歩の大きな原動力になるように思っています。