2015年
5月
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2015年
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土
2015年
5月
03日
日
「ご褒美」には、正しい与え方があるんです。
それは、やらなくてはならない課題が子どもにとって、
・やればできるレベル
・やることができる分量
である時だけ、与えていいのです。
お母さん、お子さんを動かすために、「ご褒美」で釣ってはいませんか?
「はい…よくないとはわかっているんです。
でも、どうしても時間がないんです。
なんとか、毎日をうまく回していかないといけなくて…」
そうですよね。
最近は、「ご褒美」で釣ることを戒める教育論がお母さん方の間では一般的だと思います。
でも、ついつい「ご褒美」をぶら下げていませんか?
「あ〜本当はよくないんだよな〜」
と内心は思いつつ、
「今度のテストで100点だったら、○○を買ってあげるよ」
「宿題が30分以内で終わったら、ゲームを30分していいよ」
と、とりあえず、子どもを動かすために、「ご褒美」を鼻先にぶら下げてしまうのです。
いろいろ忙しいお母さん方を誰が責められるでしょうか。
私は、それも当然だと思います。
ですから、「ご褒美」を正しくぶら下げましょう。
やらなくてはいけない課題は、お子さんにとって難しすぎるものではありませんか?
分量は適切ですか?あまりに多くを課していませんか?
例えば、
・すでに学校で習った漢字練習を○字やったら…
とか、
・もうできるようになっている計算問題を○問やったら…
とか、そういう単純な課題なら、「ご褒美」の効果はあるのです。
逆に、思考力や発想力を問われるような課題では、「ご褒美」は、子どもを苦しめるだけです。
・いい作文が書けたら、○○を買ってあげるね
と言われても、「いい作文」ということ自体が不明瞭ですし、誰が「いい作文」だと判断するか、何を持って「いい」と判断したのか、「よくない」と判断したのかが子どもにはわかりません。
そういうことが積み重なると、単純に親の顔色だけをみて良し悪しを判断したり、あるいは、どうせやってもムダ、とやらなくなってしまうのです。
ぜひ、課題をよく選んでから、安心して「ご褒美」をぶら下げてくださいね。
最後まで、読んでくださり、ありがとうございました。
2015年
5月
04日
月
子どもを本当の意味で伸ばしたいと思ったら、必要なのは、評価ではなく、確認なんです。
4月26日付ウォールストリートジャーナル日本語版に、こんな記事がありました。
「勤務評価は逆効果?社員の士気損なうケースも」
http://jp.wsj.com/articles/SB11702692451560034542404580603371379484964
社員からは、評価に公正さがあるかないか、あるいはその評価が適正であるかどうか、
不満の声も多いのだと言います。
私は現役教師ですから、通知表に評価もつけています。
ですから、評価に対して、される方の立場に立てば、そう単純なものではないことも承知しているつもりです。
皆さんは、いつも低い評価になる子のフォローややる気の維持が大切だ、と思われるかもしれません。
確かにそうです。
しかし、評価のよい子にとっても、モチベーションの源が評価の良し悪しだとすると、
それは、本当の意味で力をつけることにはならないのです。
ですから、評価は慎重な姿勢で、腹を決めておこなわなくてはなりません。
そこで、私は、「確認」することの価値を提案したいと思います。
思い出してみてください。
1年生や2年生ぐらいまでの子は、何かをやろうとすると、決まって、
「ねえ、見てて!」
と言いますよね。
評価の良し悪しなんて、求めていないのです。
特に、やる気のある時は、見ててさえくれればいいのです。
不用意に評価をすると、かえってやる気をなくしてしまいます。
必要なのは、
・がんばっている、少なくとも、がんばろうとしているあなたのことを見ていたよ
ということなのです。
子どもが見ていてくれたことに安心したら、自分から、
「どうすればいいの?」
と聞くことができるようになります。
それから、あれこれ口出しをする方が、素直に聞くことができます。
親心としては、
・早くできるようにしてあげたい
・できないことで、からかわれたり、いじめられたりしないようにしてあげたい
と思い、焦ってしまうのです。それは当然のことです。
でも、そこをぐっとこらえて、黙って見守ってみてください。
そして、
「がんばっていたね」
と声をかけてみてください。
子どもは、そういうお母さんの気持ちに安心して、さらにがんばれます。
今日も最後まで、読んでくださり、ありがとうございました。
2015年
5月
05日
火
お母さんとの関係を思い返すことは、思いがけず、イライラを減らすことになることがあります。
私がクラスや相談の場などで、お母さん方のお話をうかがっていると、
ご自身のお母さんへの思いを吐露される場に出会うことがあります。
面談を重ねるうち、何かの拍子に、ご自身のお母さんへの思いや、心に残っていたというエピソードを語ってくださることがあります。
そうなると、それをきっかけに、お子さんとの関係が変わったり、すっかりお母さんの表情が変わったりすることになることがとても多いのです。
お子さんのことで悩んでいるはずが、意外なことに、実はその根っこがご自身のお母さんとの関係にあった、というわけです。
これは、何も特別に精神的な葛藤を抱えている方に限らないのだな、と感じます。
自分自身を振り返ってみても、無意識のうちに、自分の両親、特に母親の何気ない一言や、むしろ、表情などに、自分自身の価値観を大いにコントロールされているな、と感じるのです。
とはいえ、少なくとも、表面的には、親への不満を持っているわけではありません。
むしろ、大いに感謝さえしているのです。
しかし、私の私らしさを発揮することに、大きな精神的な妨げになっているのも、また一方で事実なのだとも感じます。
この問題は、一朝一夕に解決できるものではありません。
でも、お子さんとの関係に悩んだなら、一つの可能性として、ご自身のお母さんとの関係を思い返してみることは、次のステージに進むきっかけになるのではないかと思います。
少なくとも、私の場合は、大いに気持ちを楽にするきっかけになりました。
今日も最後まで、お読みくださり、ありがとうございました。
2015年
5月
06日
水
何か出来事が起きた時の「解釈」を変えることで、トラブルの多くは解決できるのです。
私は教室で、数々のケンカやトラブルと向き合ってきました。
はじめのうちは、当事者の話を聞き、
「こういうことはしてはいけないよ」
とか、
「我慢しなさい」
とか、私の判断を結局は押し付けていたのです。
多くの子どもは、やはり、先生に言われたことですから、表面的には、
収まることも多いのですが、繊細な子は、当然、納得がいきません。
そういう「おしつけ解決」を乗り越えようと、いろいろな方法を試していたのですが、
ある時、行為そのものではなくて、その行為をどう解釈しているかのズレが
ケンカの元になっていることに気づいたのです。
この考え方は、心理学者エリスの唱えた「心のABC理論」そのものでした。
そうか…
解釈のズレを修正していくことを目的にすればよかったのか!
私に、そういう軸ができたのです。
もちろん、トラブルが根深い時には、そう簡単に解決はできません。
が、トラブルになった過程が見えてくると、何より、私自身が安心できるようになったのです。
「先生が安心している」
このことは、とても重要です。先生が教室で安心していれば、結局、子どもも安心できます。
ひどいケンカになっても、少し時間がたつと、
「○○くんにだって、いいところあるよね」
なんて、もめた相手のことを言い出したりすることにたくさん出会いました。
教室でさえそうなのですから、お母さんが家の中で、安心していることは、
子どもの心に、とても大きな影響を与えます。
今、あなたの悩んでいること、あるいはイライラしていることについての解釈は、
本当に的を射たものなのですか?ご自身の思い入れが入り込んでいませんか?
親子関係の濃さは、簡単に整理のつくものではありません。
ですから、急に思い入れをなくすなんてことはできませんし、してもいけません。
でも、ご自身の解釈を一度、確認してみることは、誰よりもお母さんの気持ちを楽にする
ことにつながることもあります。ぜひお試しください。
今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
2015年
5月
07日
木
大切なお子さんがケンカで困っている時に一気に救う方法…
それは、お母さんがお子さんの2倍怒ることです。
大切なお子さんが誰かのせいで、嫌な思いをしているのです。
ぜひ、お子さんの2倍怒ってください。
2倍!?
そうです。お子さんの2倍です。
なぜなら、お子さんがびっくりするぐらい、お母さんが怒り出すと、お子さんがヒクからです。
これはとても大事なことなんです。
ひどく怒っているあなたを見て、お子さんは
「何をこんなに怒っているんだろう…」
「もう、いいんだけど…」
と、冷静になれます。
激しい感情がおさまると、自分の気持ちを冷静に話すこともできるようになるでしょう。
かなり、周りが見えるようになります。
そうなれば、もう、解決したも同然です。
心が満ちれば、
「ぼくも(わたしも)、悪かったな…」
と素直になることができます。
素直な子には、友達がたくさんできます。
いつも腹を立てているような子からは、友達が去っていきます。
ぜひ、いつでも、
「どうすれば、この子を安心させられるだろうか」
という考え方で、言葉かけを考えてみてください。
その方法の1つとして、私は2倍腹を立てることをお勧めします。
私はこの方法で、ずいぶん子ども達と関係を築くことができました。
ぜひ、あなたも試してみてください!
今日も最後まで、お読みくださり、ありがとうございました。
2015年
5月
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土
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5月
10日
日
お説教を減らすヒントを今日はご提案します。
それは、「たとえ」を使うことです。
お説教から解放されたい、という方、いらっしゃいますよね?
もちろん、私もその一人です。
一回や二回なら、いざ知らず、何度言わせるんだ!
とか、
今、まさに言ったばっかりのことをやる!
とか、腹立ちのあまり、お説教が長くなったり、言葉が強くなったり、嫌味が追加されたりするのです。
そして、結局、同じ失敗を繰り返すことになるわけです。
そこで、私が試行錯誤をしつつ、研究しているのが、「たとえ」です。
例えば、3年生や4年生となると、特に女の子の間で、「秘密」をテーマにしたトラブルが起きてくるものです。
そんな時、ごもっともなことを語ったところで、彼女たちの心には刺さりません。
そこで、私は、
「秘密は、ハチミツだからね。気をつけないと」
とだけ、言いました。
すると、
「え〜?」
と立ち止まって、考え出しました。
すると、そばにいた子が、
「あ〜、食べ過ぎたら、かえって毒なんだよね」
と言い、私は、「そうだね」とだけ言っておきました。
その後、急に「秘密」のトラブルが急になくなりはしないでしょうが、彼女たちなりに、考えるきっかけにはなったと思います。
次に、同じようなトロブルが起きた時にも、ダラダラと自分が満足するための長いお説教をする必要がありません。
「ほら、ハチミツだよ」
とだけ、言えばいいのです。
お説教が減り、嫌味がなくなるだけで、子どもは話を聞きやすくなります。
ぜひ、お子さんの心に刺さるような「たとえ」を考えておいてください。
逆に言うと、お子さんの心に刺さるような「たとえ」を考えることは、お子さんの個性や現状を把握することになるのです。
なぜなら、キャラクターでも、食べ物でも、遊びでも、お子さんの関心のあること、好きなこと、嫌なことを把握しないと、その子の心に刺さる「たとえ」が言えないからです。
ぜひ、試してみてくださいね。
今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
2015年
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17日
日
同じクラスのアイツ。
アイツは、この間、学校を休んで旅行に行ったんだよ。
なんで、ボクは毎日、学校に行かなきゃなんないんだ。
しかも、アイツの方がテストの点がいいなんて…
まったく!
怒りたくなるのもわかる気がします。
先月27日のアエラ誌上にて、学校を休んで旅行に行くことは許されるか、
許されないかというテーマが取り上げられました。
「お父さんやお母さんは会社に行くでしょ!
あなたにとっての会社は学校なんだから、休んで旅行なんてないわよ」
という考え方もあるでしょう。
「いつも忙しいお父さんの休みがやっと取れるのよ。勉強の遅れは、
なんとかなるんだから、ここは休んで家族の時間にしましょう」
という考え方もあるでしょう。
私個人は、気持ちの切り替えをしっかりして、家族にとって、とても重要な
時間なら、休んだってかまわないと思います。
単なるレジャーと、その時にしかできないことという判断の間には、
大きな違いがあると思います。
家庭の方針が明確で、気持ちの整理がついているなら、子どもは安定できます。
休んで旅行に行くにせよ、学期中は行かないにせよ、気持ちがブレると、
子どもは大人の倍以上の振れ幅で揺れてしまうのです。
ぜひ、何かの時には、ご家庭の方針をキッパリと決めることをお勧めします。
今日も最後までお読みくださり、ありがとうございました。
2015年
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火
子どもに信頼される一番の方法…
それは、「わからない」と言うことです。
〜あれあれ、書き間違いですよ。
「わかる」と言うことですよね?
違います。
「わからない」
です。
?
〜最近、子どもが大人の矛盾をついては、屁理屈を言うので、困ります。
そんな時に、「わからない」なんて言ってしまったら、もう、言うことを
まったく聞かなくなりますよ!
それは逆なんです。
わからないことは、わからないのです。
それなのに、大人の威厳を示そうと無理にわかっていることをアピールすることで、
かえって、子どもはがっかりしてしまうのです。
結局、正直であることは一番の説得材料です。
自分のホンネに正直で、それを認めていれば、子どもは安心できます。
できないことやわからないことをありのまま、認めた方がかえって子どもは
大人を信頼できます。
その上で、できるようになろうと努力している背中を見せるようにしたいと、
私は思っています。
今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
2015年
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5月
31日
日
お子さんに何かをさせたいと思った時に、かけて欲しい言葉。
それは、
「できなくていいよ」
という言葉です。
あなたが、お子さんに「勉強させたい」と思っていらっしゃるなら、
「まあ、そんなにたくさんやらなくていいよ」とか、
「もちろん、間違えてもいいんだよ」と声をかけます。
あるいは、あなたが、お子さんに「友達と仲良くやってほしい」と思っていらっしゃるなら、
「何も、みんなと仲良くしなくたっていいよ」とか、
「友達に対して、嫌なことを言ったり、やっちゃったりすることもあるよ」と声をかけます。
そう言いますと、マジメなお母さんほど、
「先生!それじゃ、ウチの子は、本当にそうしてしまいます!
もっと厳しく言ってください!」
とおっしゃいます。
まあ、落ち着いて考えてみてください。
きっと、これまでも厳しく言ってこられたのではありませんか?
言っても、言っても、罰を与えても、目の前にニンジンをぶら下げても、
どうにもならないから、困っていらっしゃるのではありませんか?
もしそうなら、逆をやるのがいいと私は思います。
押してダメなら引いてみな、ですね。
私は教室で子ども逹に課題を出した後は、こんなことを言います。
「まあ、けっこう難しいからね。間違えていいよ」
「うーん、ちょっと多かったかな。時間内にできなくていいよ」
あるいは、ケンカして興奮している子がいれば、こう言います。
「怒って当然だね」
「怒っていいんだよ」
そういう声かけをすると、子どもは自分の意思で、勉強なり、友達との仲直りなりを
することができます。
大人に言われてやるのは、やはり嫌なのです。
子どもが自分なりにやれるように、心のスペースを作ってあげるための言葉なのです。
私も初めから、こういう言葉かけをしていたわけではありません。
このブログの読者の方ならおわかりの通り、私も初めは、あれをしなさい、これはやめなさい、
と指示ばかりしていたのです。
でも、うまくいかない…
それなら、いっそのこと、逆だ!
ということで、落ち着いて、子どもの様子を見ることにしたのです。
そうすると、うまくいくことが増えてきました。
(毎回ではありません。相手が人間なんですから、当然ですよね)
やりなさい!と言うと、やらない…
なら、
やっちゃダメ!と言うと、意外と、やるのかもしれません。
「押してダメなら、引いてみな」
ヒントに満ちた考え方だな、と思います。
2017年
5月
19日
金