シンプルな子育て論
お子さんが、友達の悪口を言ったなら…
事情と気持ちをとことん聞いて、そっと悪口の問題点を伝える。
会社での人間関係に疲れているお母さんも、ママ友の人間関係に疲れているお母さんもいらっしゃるでしょう。
学校も同じです。
子ども達は、親しい友人にパワーをもらっている一方で、嫌な人の何人かがいて、当たり前です。
ですから、お子さんが、お母さんに嫌な人の悪口を言うことがあるのではないかと思います。
そんな時、一緒に悪口を言うのはどうかと思いますし、一方で、頭ごなしに正論でお説教というのも、お子さんにとっては、悲しい状況になると思います。
そこで、私は、以下の2つの手順をご提案します。
まず、とことん、事情と気持ちを聞く。
いつも忙しいお母さんです。まったく内容の見えない話にイライラされることもあるでしょうが、お子さんのペースで、事情と気持ちを聞くことは、結局、トラブルを早く解決できることにつながると思います。
特に、気持ちを徹底的に聞くこと、うまく言えていないように思えたら、
「〜ということ?」
と代弁してあげることも、効果的です。
その際、どんなに我が子がワガママに思えたとしても、心の中は、親子でも別人なのです。
その子の気持ちとして、受け止めることが大切です。
その上で…
・悪口を言いたくなる気持ちは、理解できる。
・正直、私自身も、苦手な人もいて、腹が立つこともある。
・でも、悪口を言うと、内容うんぬんに関わらず、悪口を言っている人が悪く思われるもの。
というようなことを伝えてみてはどうでしょう?
特に、3年生や4年生ぐらいのグループ作りがテーマになる段階では、悪口をキーにして、人間関係を築こうとすることがありますから、悪口の功罪について考える機会は、ご家庭でも必要でしょう。
アメリカの研究によると、悪口を言っている人の映像を被験者に見せたところ、被験者の多くが、悪口を言っている、その人についての印象を悪くしたのだそうです。
いざという時には、愚痴は私が全て聞く!
ぐらいの心持ちでいた方がいいのかもしれません。
私も教室で、いろいろなトラブルを経験してきましたが、内容がどうであれ、悪口をキーにした仲間作りをしようとすると、結局は自分が敵を作っているというケースを見てきました。
悪口を言いたい気持ちを十分に受け止め、
その解消法としての悪口は十分に気をつけるよう、
伝えることが大切ではないでしょうか?