ごほうび。
どう、思いますか?
そういう動機付けは、よくないと思いますか?
いえいえ、それがいい時もあると私は思います!
今日は「ごほうび」でお子さんを釣ろうとする自分に自信を持てる記事です(?)
「これができたら、あれをあげる」
「それができたら、どこそこに連れて行ってあげる」
こういう「馬の前にニンジンをぶら下げること」をあなたはどう思いますか?
私は、クラスでお母さん方の話をうかがっていて、こういうやり方で、
子どもを勉強ややるべきことに導いていることに、多くのお母さんが、
罪悪感を持たれていることに気付きました。
「AができたらB」
ということは、
「AができなかったらBはない」(あるいは罰を受ける)
ということの裏返しですから、
子どもに緊張を強いることになります。
すると、子どもたちは、やってみてできなかった時、
「あ〜やっぱりね。何かをもらえないから、もういいや」
とか、
「どうせ、できないから、初めからしない方がいいや」
という反応を示すことが多くなります。
ですから、ごほうびがなくても、そのこと、そのものを楽しむような方向で励ますことが大切です。
しかし!
そんなに、うまくいくのでしょうか?
まだ数年しか生きていないお子さんに対して、
「算数そのものが楽しいね」
と言ったところで、
「そんなことより、ゲームだ!」
というのが正直なところだと思いますし、
何かと忙しいお母さんにとって、とりあえず、「ごほうび」をぶら下げることを
誰が責められるでしょうか。
ポイントは、「ごほうび」が適切な課題か否か、ということです。
努力さえすれば、達成できる課題なら、やれば手に入るのですから、適切といえるでしょう。
一方で、達成したか否かが不明瞭・抽象的な課題であったり、
到底、実現不能な目標だったりした場合は、「ごほうび」は適しません。
私の勤める小学校で取り組んでいる、計算のタイムトライアル(素過程・そかてい)は、
ある一定の計算力をつけていれば、努力しただけ成果が出ますから、「ごほうび」は
向いています。
しかし、友達と仲良くできたら、これを買ってあげる、と言われても、
仲良くするとはどういうことか、不明瞭で、お母さんの独断による押し付けになりますし、
相手の反応に自分の成否がかかっているようでは、落ち着いていられません。
こういうテーマは、「ごほうび」は適しません。
「あ〜めんどくさい…ごほうびで、釣ろう〜」
と思った時は、そんな自分は素晴らしい!と受け止め、
お子さんに課した課題が「ごほうび」に合っているか否かを考えてみてください。