今日は、この夏休みに私が読んだ本から、新しい見方を手に入れられる子育てのヒントをご紹介します。
本を読むのは楽しいけれど、読んで終わり…
そんな経験はありませんか?
いえいえ、実際のところ、手に入れただけで満足してしまうことも多々あります。
そんな私が、ずっと気になっていた本です。
この夏休みに読むことにし、今日までの伊良湖の旅で読んできました。
その本は、
「フランスの子どもは夜泣きをしない」
パメラ・ドラッカーマン著 鹿田昌美訳
集英社
です。
「フランス人の自己主張の強さは、子育てのヒントになる」と私は思いました。
周りの目をとても気にすることの多い日本人にとって、
人からの承認は、安心材料であると同時に、
承認を得られないかもしれないということが、プレッシャーとなり、
ストレスの大きな原因になっていると思うのです。
だからこそ、フランス人の「我の強さ」(!?)は、心のバランスを取る効果があり、
「あ〜こんなんでも、いいんだ…」
と気が楽になれるのではないかと思います。
相当にザックリ、内容をいいますと…
アメリカ人著者がフランス駐在時代、フランス人の「大人中心主義」に感銘を受け、
行儀の良いフランス人の子どもの秘訣を理解した
ということです。
日本人からすると、アメリカ人だって、十分に自己主張が強いと思いがちですが、
そんなアメリカ人をして、フランス人の「自分の都合中心ぶり:に感銘を受けた、
というのですから、説得力があるなあ、と私は思いました。
私は、「マザーファースト」ということを活動の理念にしています。
「自己中心ぶり」という表現は、お母さんがたにとって受け入れづらいかもしれませんが、
お母さんが満足し、安定していれば、子どもはかえって、安心できるという
私の考えに通じるところがあり、勇気付けられたような気がしました。
このように、フランス人の子育てについての考え方は、日本人のヒントになるのではないでしょうか。
周りの目を気にするようにしつけられている日本人にとって、時には腹立たしく思えるフランス人のあり方は、バランスを取る効果があり、気が楽になることもあると思います。
私は、以前、パリから帰国した子を担任したことがあります。
その頃、世間では、「KY」(空気、読めない)という言葉が流行っていたのですが、
記憶にある方もいらっしゃるでしょう。
この「KY」について、その子のお母さんとお話をした時、お母さんはこうおっしゃいました。
「フランスでは、こういう言葉はあり得ませんね。だって、そんなコソコソした言い方をしないで、
あなたは、こういうところが迷惑だから、こうしなさいよ、と主張のぶつけ合いになりますから。
だから、私にとっては、コソコソした日本より、かえってパリの方が気が楽でしたよ」
この経験は私の心に残っていました。
日本人といったって、いろいろです。
視点を変えるだけで、気が楽になれることもあるんだな、と思います。
よろしかったら、ぜひ、
「フランスの子どもは夜泣きをしない」
も手にとっていただきたいと思いますが、勢いにのせてアマゾンでポチっと
やってしまうと、また積み上げた本が増え、自己嫌悪になってしまっても困りますので、
今日のところは、
・「私が先よ」とお子さんより先に、選ぶ
ということを一回でもされてはどうでしょうか?
たかがそれぐらいですが、
「そんなこと…私にはかわいそうでできません…」
という方にとっては、今までの価値観を崩す、大きな一歩になるのではないでしょうか。