子どもは親の思う通りになるのでしょうか?
もしかしたら、あなたが予想する以上に、思う通りになるのではないかと私は思います。
いえいえ…そんなはずはありません。
思うことと、完全に逆に行っていますよ!
・今度のテストこそ、100点と思っていたのに60点…
・もういい加減、ケンカは卒業して穏やかにしてほしいと思っていたのに、またケンカ…
そうですよね。
そうそう、思い通りになんて、なってはくれませんね。
ただ、もしかしたら、実は、60点やケンカばかりの毎日を心の奥底で想像していなかったかどうか、考えてほしいのです。
私は、学生時代、ライフル射撃をやっていました。
体育会に所属する正式な部活でしたから、詰襟の学生服で試合に行ったり、行事に出たりしていました。
射撃はメンタル部分の要因も大きい競技です。
一瞬でも、ダメかも…と心の声が聞こえたら、もうダメです。
仕切り直しをしなくてはなりません。
そんなことで、当時から、思考法に関心を持っていましたが、その中で、人は表面的に自覚していることと心の奥底では違うことを、多くの場合、真逆のことを考えているんだな、と思うようになりました。
この思いは、小学校の教師となり、子ども達やお母さん方と接しているうちに、強まりました。
何しろ、私自身が心の奥底で思っていることと自覚していることの違いになかなか気づかないのです。
いえ、正確には、気づきたくないのです。
「先生なのに!」ワガママな自分…
「先生なのに!」強欲な自分…
「先生なのに!」サボりたがりのグータラな自分…
どんなに上辺をつくろっても、心の奥底で思っていることはパワフルです。
ワガママな自分
強欲な自分
サボりたがりのグータラな自分
が、要所要所で出てくるのです。
そして、子どもの中に、ワガママな部分、強欲な部分、サボりたがりのグータラな部分を見つけて、責めてしまうのです。
つまり、思いとは逆に行っています!と言いつつ、実は、心の奥底で、
「そうなったら、どうしよう…どうしよう…」
と、強く思ってしまっているのかもしれません。そして、結局、その思いが実現するわけです。
とはいえ、親子関係は、教師と子どもの関係とは比較にならないほどの濃さと強さがあります。
人間関係の中で、一番濃くて、深くて、意義深いものと言ってもいいと私は思います。
ですから、そんな簡単に、いいことばかり考えます、と言えるものではないでしょう。
ですが、たまに、こういう心のメカニズムに目を向けると、何か凝り固まった毎日を少し動かすことにはなるのかもしれません。
今日のメッセージが何かの参考になれば、とても嬉しいです。